かたちあるもの
ぼくが美容師を志したのは2000年になる直前だった。
とにかくモテたかった。”カッコいい”に憧れた。
驚くほどしょうもない理由で職を目指すのは自分のカッコつけの材料でしかなかった。
”就職したい店選びの理由”なんていうのが昔からあって、今の時代は「給与」「休み・労働時間」「保険の有無」だそうで、たしかにその部分に昔は欠けていたので今求められもするんだろうな。
当然なんだけどうちのサロンでも給与形態は明確であり還元率向上、当然社保完備である。
その点ぼくは”カッコいい美容師”になりたいという想いから「カッコイイ=うまい」という方程式をつくり、雑誌を読んだりカットしてもらいに行きながら就職先を決めたものだ。
”技術のうまいサロンに就職して、おれはカットの上手い美容師になるんだ”
と息巻いた。
もがき、失敗を繰り返し、そして本当に上手い師匠にめぐり合い、教えを請い、盗み、マネをし、考え、できた気になり、まだまだだと思い、そして離れ、今がある。
北斗神拳かよ、飛天御剣流かよ、と思うが師匠といた学びの時間は今のぼくの土台だ。
いま「俺は日本一うまいんだよ!!」と自信をもって言えるわけではなくまだ発展途上ではあるががんばってる。
そんな中で一つ否定したいことがあるんだよ。
安さには勝てない
安売りするのになんで練習するの?
安いなら下手でいい
トレーニングする時間がもったいない
こんな言葉を見かけた。
これは違う。断固違うと言いたい。
正直頭きていると言っていい。
澤田恭平/alnicoTOKYO代表/ヘアデザイナーさん(@kyohei_alnicotokyo)がシェアした投稿 –
たしかにいま上向きになっているとはいえ、景気はよくない。
価格破壊の波は激しくクーポンサイトを見れば安いところなんていうのはいくらでもある。
新規集客は「教育」にも直結するし、発展のためには必要不可欠だけれどよそがいくらで打ち出そうが否定はしない。
実際「新規獲得」という点では安さに対抗する手立てがしっかりと確立できていないのがぼくの現状ではある
だからやるべきことをしっかりやらないとなっておもって行動してる
これだけはわかってることがある
値段に勝てないのは「価値」が見出せないからだ。
澤田恭平/alnicoTOKYO代表/ヘアデザイナーさん(@kyohei_alnicotokyo)がシェアした投稿 –
「価値になる」
この想いだけは持っておきたいしこの想いが自身だけでなく所属してくれるスタッフを守ることであると信じている。
また教えを請い与えてくれた師への感謝は胸を張って「がんばってます」と発信し続けることでしかできないと思う。
安い・高いは「個性」だ
しかしながら「そこに対価が発生している」ことは忘れてはならない。
期待して、その中にある「技術」を大なり小なり確実に求めてお客様は来店してくれる。
対価をいただく髪のスペシャリストとして、ぼくは強く思う。
”来てくれるその1人に持てる全ての情熱と愛を全力であなたに注ぐこと”
「お金を払っていく美容室は下手でもいいですか??」
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